9_18_木

昨日、今日と録音。色々録ったテイクを聞返す。よくわからなくなる。前回の内田直之くんとのセッションとは違う方法で、自分が欲しい物には近づきつつあることはある。今月中に仕上げなければ、年内発売はむつかしくなる。もう少し粘ろう。

サウンド&レコーディング』誌のサイケ特集の記事をじっくり立ち読みした。ピース・ミュージックの中村宗一郎さんが、ちょっとはにかみながら、サイケの音作りを披露している。何人かのミュージシャンがインタビューされていて、その中でスピリチュアライズドのジェイソン・ピアースが面白かった。新作は借金して買った高額の1920年代のギブソンL-00を手にしてから2週間で全曲作ったとか、お勧めのサイケのアルバムにバディ・ホリーを挙げていた。並のセンスではない。あ、このひとの音楽を聴かなくちゃと思った。

スピリチュアライズドを今まで全く聴いたことなかった。今年出た新作を聴いたらよかった。あまり真面目な感じがしない。ひとつひとつの音、特にギターがかっこいい。ジェイソン・ピアースの声も不良っぽくて、でも繊細で耳の近い所で鳴ってる。最近の洋楽という物を全く聴かなくなってしまったが、こうして聴くと妙に新鮮であった。

アコギの弾き語りから入る曲があって、そのアコギはおそらくL-00だと思うが、素朴でたまらなくいい音で、またジェイソン・ピアースのアルペジオは何の装飾音もなく、ただコードを分散してぽつぽつ弾いていて、とてもよかった。

自分のレコーディングでもギブソンしか使っていない。よく鳴るギターではないが、独特な空間支配力があるのか、録音するといい音に聴こえる。