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29日。前夜、新宿から夜行バスで大阪へ。ふいに思い立ち行く事にする。平日なのでバスの空席もあり、隣も空席だったのでギターを置けた。朝、湊町のバスターミナルに到着。ここに来るのははじめてだったが、朝からバスの出発を待つ人達もいて、小さな港みたいでよかった。高速バス乗り場で働いてみたいといつも思う。

難波に出て、うどんを食べてから、新今宮の中央新館へ投宿。疲れていたのか眠ってしまった。昼、友達と会い、釜ヶ崎の食堂「ひまわり」、バー「G7th」へ行く。マスターに「自分、小曽根真に似てるやん」と言われた。

それにしても釜ヶ崎は危険な感じはしない。ホテルのロビーでおっちゃん達が「最近、この辺り知らん顔ばっかりや。会社リストラされた連中が来てるんやろな」と話してた。

そして、心斎橋のサンホールへ。ここへ来るのは91~92年の頃に出演して以来だ。周りの変貌に驚きながら到着。AZUMI『ALBUM』レコ発。AZUMIさんはステージでテレキャスターを弾いていた。その音がたまらなくかっこよかった。これだけで無理して来てよかったと思う。

昨日「やっぱり行きます」と連絡したところ、AZUMIさんが「何か歌いませんか」と言ってくれたので、タカミネのエレアコを持って行ったので、今年に入って作った2曲をやることに。AZUMIさんと軽く合わす。

リハ終わって、地上に出て、友達を待っている間ふっと入ったお洒落な本屋で、ウィリアム・ブレイク詩集を手にしたら、何ともあたたかい気持ちになって、買った。大阪に居ると、なぜか詩集を手にしてしまうのはなぜだろうか。おでん屋に入って、少し食べた。これまた大阪に来ると、関東炊き=おでんを食べたくなるのはなんでだろう。街におでん屋が多いせいもあるが、最近大阪に行くのは、おでんを食べに行くのが楽しみな感じもある。特別好物でもないのだか。

イベントは、19:30からスタート。はじめに小沢和史さんが撮影、編集した映像を上映。代官山、新宿でのAZUMIさんのライブ。そして、関西テレビのヤマヒロアナウンサーのMCと歌。汗びっしょりかいていた。良元優作さんの演奏をはさみ、いよいよAZUMIさんの登場。「移動遊園地」から演奏が始まる。お客さんは女性が多く、大人のムードであった。

途中で呼ばれて、2曲一緒に演奏。AZUMIさんはテレキャスで爆発してくれた。僕もまだ作り立ての曲でわからない部分あったが、何かがつかめた気もした。

それからあべのぼるさんが飛び入りで「天王寺」。ちょっとグダグダな感じになりかけたが、またAZUMIさんのソロに戻ると「御堂筋」でバシッと決めてくれた。今までなかった歌詞も追加され、びびった。

終演は22時半。長いようで、あっという間のイベント。AZUMIさんの演奏が聴けてよかった。サンホールの店長、あべさん、色々な人達と会えたのもうれしかった。

終わって、またおでん屋で、AZUMIさん、友達と少し飲み、別れて、ひとり難波の方へ歩いた。ギターをぶら下げて歩くのが大阪だと、ちょっと恥ずかしい。

アーケイドでちょっと可愛い女の子が座り込んで、毛布を膝に掛けてアコギ抱えて歌っていた。よく伸びる綺麗な声だった。少し離れて、じっと聴いていた。近づきたかったが、なぜか近づけず、その場を去ってしまった。

30日。朝起きて、共同風呂へ入り、宿を出て、新幹線で帰京。そのまま下北沢のROSEへ。曽我部恵一くんプロデュースのアルバムのミックス調整。すぐ終わった。

発売日も決まった。アルバムが出来て、出す時は、身体の血液が抜かれるような奇妙な脱力感がいつもはあるが、今回はシンガーソングライターである曽我部くんとの共同作業のせいか、ずっと心強いままでいる。こういう時もあってよいのだなと思う。
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今月17日、西成COCOROOMでのライブを友人がyoutubeにアップしてくれた。冒頭の飲み屋は釜ヶ崎の西成警察署隣の難波屋。
http://jp.youtube.com/watch?v=3xlcKB-RH2M