2_14_火

音楽を好きになって、自分でやれるようになったことは、本当によかったなあと今になって思う。ほんの僅かでも、ひとに優しくなれたかもしれない。
幸せな歌、というのはあまり成立しない。聴いてても、歌ってても、あまり居心地いいものではないだろう。せつなさ、苦しさ、淋しさが歌になる。それを歌うことで、自分はひとりではない、と思う。
でも、幸せな歌、というのも死ぬまでに、一曲は作れたなと思う。
人前で歌わなくても、一度くらい、誰かに捧げたい。