5_27_火

夕方少し時間が空いたので、渋谷で久しぶりに映画でも行けるかなと思ったが、見たいものがないのと、映画を見る気分ではやっぱり全然なかったので、池袋ジュンク堂へ行った。

映画はなんとなく調子が出ない時には見たくなる。暗い劇場で椅子に座ってれば、映像、音楽、言葉まで喋ってくれて、楽ちんである。映像、音楽、言葉の全てが突出しないで、いい具合のバランスでフィルムに収まっているのが映画だが、自分が何か頭がぞわぞわしてる時は、そのユルさが我慢出来ない。結構いい映画なのに、なんでこんな音楽の演奏なんだろうとか、なんでこんな映像で納得出来るのだろうとイライラしてしまう。

ジュンク堂で色々立ち読みして、結局尾崎放哉の句集を買った。たった五・七・五の文字数の中で表現するには、作者が全身全霊で言葉を紡がないと出来ない。そしていい俳句というのは、言葉が風のように軽くて、心に残る。その軽みの奥深さを、まだちゃんと感じ取れていないが、今日買った句集は面白くて、電車の中で読んでいても手に汗かいてきた。