7_28_月

バイト。あっという間。夕方から一番大変な作業に回されたため、その後普段の持ち場に帰ったらえらく楽に思えた。明日からは入ってなくて、木曜日のライブに備えてだったと気付く。休憩時間にあちこちに電話。止まってたことも少しずつまた再開。自分のやってることは、どれも小さなプロジェクトだが、だからこそ丁寧にやりたいと最近は思う。乱暴にやって作るのも前は好きだったが、そういうものは後から思い返しても印象が薄い。手の込んだものを作った方が、やっぱりいい。

エレクトリック・ギターが弾きたくなったので、エレキの音が聞きたくなって、マイ・ブラッディ・バレンタインの『Loveless』をヘッドフォンで聴く。ベースの定位が真ん中でないのがあったような気がした。
この間再結成した時のライブ音源をちらっと聴かせて貰ったが、実にくだらない感じだった。それこそマイブラだとも思うが、この狂騒と退廃感をリバイバルでやることほど無粋なものはないと思う。それくらい、僕はこのアルバムが気が遠くなるくらい好きなんだろう。

このアルバムのような、マジカルな音を今作るのはコンピュータで簡単なようで、実はもう殆ど不可能ではないかとも思う。アナログのテープに、音を重ねていくスリリングさは到底取り戻せない。デジタルは録音したものを、一瞬で消せるが、アナログは録音した時間を掛けて消すか、上からまた違う録音をするしかない。そのまどろっこしさったら、今じゃ面倒くさ過ぎるが、本当にかっこいい音はそのまどろっこしさから産まれてくるのかもしれない。

この頃のUKのバンドは、マイブラのような薄いヴォーカルばかりでそれはつまらないと思っていた。それでもこのアルバムが好きなのは、どこか何かに対して本気だと思ったからで、その本気さというのは何だろうという問いが、今自分が音楽をやっていることの原動力のひとつであるかも思う。