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昨夜はひどく寒かったが、日暮里へ落語会を聞きに行った。西大島の焼き肉屋で出会った桂文字助師匠から招待を頂いた。立川流一門会で、皆初めて見る人たちばかりだったが、師匠をはじめキャリアのあるひとは抜群に上手かった。師匠、左談次さんのは漫談というか世間話みたいなものだったが、それが落語以上に落語のようだった。あの軽さは何だろう。素敵だった。

終わって友達と大塚でちょこっと飲んだ。店を出ると雪が降っていた。本屋を冷やかした。こういう日に、ひとの噺を聞きに行けたのはよかった。寒いし不景気だからこそ、こういう集まりにはひとが来る気がした。会場は満員で立ち見も出ていた。

ショウアップされた舞台ではなく、小ホールで、座布団が置いてあるだけだが、そこに着物で座ってただ喋って、とてつもなく想像力豊かな世界が広がる。お客さんそれぞれ心で描く情景は違うのだろう。それも目を見開いて、噺家さんを見ながら浮かべているのがすごいことだなと思った。