1_12_火

雨降ったり、雪降ったりとひどく寒い日だった。
高円寺無力無善寺でソロ。声は思ったよりは出たが、つかめないまま終わってしまった。チケット代を下げたのも裏目に出たような気もする。
それでも聴いてくれたひとたちに感謝。新曲「ふたり」は下ろせた。

聴きに来てくれた人達へ。

どうもありがとう。
___
昆虫キッズのメンバーが差し入れをくれた。自分は彼らと同じ歳の頃、ひとに気をつかえるような人間でなかった。彼らの方が大人だな。

本番前、近くの中古盤屋でピチカート・ファイヴの『フリーダムのピチカート・ファイヴ』を見つけて買った。96年発表の9曲入りの企画盤で、グランジ・アルバム。「パッシング・バイ」のカバーあり。とにかく1曲目の「エアプレイン'96」がかっこよすぎる。ドラムに元ゴーバンズ斉藤光子、ギターとベースはコレクターズから。とにかくゴリゴリで凄い勢いだが「子供たちの子供たちの子供たちへ」という名曲もある。
この頃、渋谷HMVで買ったような音楽は、今思えばどれも業界臭くて、ヤクザっぽくて、何より音が立っている。マスタリングが音圧稼ぎ戦争になった頃だったと思う。

こういう荒れたかっこいい音は少しでも圧縮したらエッジが取れてしまう。アナログ録音だからか。なまりとキレの案配が絶妙であるが、この感じはデジタルではまだ出せないだろう。今作られてる音は圧縮されてもよいように作られてるのかと思う。

帰り、コンビニでアンパンマンの本を見つけて買ってタクシーで帰る。
夜、タクシーをつかまえるのが大変な時代にちょっと思いを馳せる。今も楽しいことはあるが、凶器のような楽しいロックンロールは生まれにくくなってしまったのかなと考えてしまった。