2_16_火

朝、息子を保育園へ送る。
昼、京橋で試写。自分と同じ70年生まれの映画監督の作品だった。2時間ちょっとと長い上映時間で、途中だれてしまったが、見て損はしない映画だった。女優はよかった。
監督は舞踏家の子供で、主演も両親とも俳優で、まあそんな映画だった。主人公が殴られて口から血を出していて、その血を見てキレて相手を殺そうとしていた。プライド高いし、弱いんだなあと思って、そこから白けてしまった。殆ど終わりの方だったが。
強いということはどういうことなんだろうなと思いながら、見終わって、はなまるでうどんをちびちび食べていたら、近くに座った珈琲館の制服を着た女性が、ものすごい勢いでうどんをすすっていた。強いひとは、街の中に普通にいた。

鈴木博文『石鹸』をヘッドフォンで聴きながら街を歩く。1990年リリースの作品。2曲目の「穴」は、ドラムマシーンのキックとスネアにディレイが掛かっている。もの凄いトリップ感がある。エイフェックス・ツインが出て来た時、石野卓球が「キックにリバーブを掛けるなんてはじめて聴いた」みたいな事を書いていたが、自分にとってはこの曲のキックとスネアにディレイの方が衝撃的だった。
このアルバムの最後の「Soap Music~epilogue」は、ホーンセクションのみで鈴木博文が歌う曲だが、篠田昌巳がサックスを吹いている。そして、この2年後に34歳で亡くなる。
何とも言えないムードが支配しているアルバムだが、自由自在な低空飛行のような、しぶとさを越えたしなやかさがある。陽気なアルバムだと思う。

博文さんとの勉強会は、3月14日(日)新宿ネイキッドロフトにて。
http://www.toyotamichinori.com/live_event.html