杉本拓さんについて
杉本拓さんと、今回はじめてのセッション、そして共演。セッションはsoundcloudの2曲を聴いて頂く通り。ひたすら楽しかった。(https://soundcloud.com/mtrock)
杉本さんのお名前は勿論ずっと知っていたし、ライブも見たことあった。ただし、だいぶ前のこと。今はなき代々木のオフサイト、大崎のl-eでも。微音、というのか本当に小さく、静かにギターを弾いていた。インプロなのか、現代音楽なのか、クラシックなのか、数学なのか。それは自分にはわからなかった。が、それは「大人しい」ものとはまるで感じなかった。ロックのある部分を拡大したかのように自分はとらえた。そこらの肉体的なバンドよりひたすら熱かった。
オフサイトは二階がカフェバー的なフロアで、一回がライブスペースだった。一人で行った時、緊張した。やはり、ちょっと世界が違うような。そこで杉本さんはチェスをやられていたのを凄く印象的に覚えてる。かっこいいとか粋とかじゃなく、このひと、気難しそうで、本当は何も考えていないんじゃないか、と勝手に思って、勝手にこっそり嬉しくなった。
今回のライブフライヤーの裏面に杉本拓さんのプロフィールを載せてある。下記にも貼った。本人から送って頂いたものを「どうぞ、後は編集はご自由に」とのことだったが、そのまま載せた。面白かったから。杉本拓さんはぼくにとって「面白い」ひとです。
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「ゲス番長」(A亭主人)
「雑巾王子」(おなじくA亭主人)
「ギターの牧師」(デヴィド・トゥープ)
「コンセプト先生」(ラドゥ・マルファッティ)
「シェルシを弾くジム・ホール」(キース・ロウ)
「フェルドマンを弾くベイリー」(ドナルド・ミラー)
「いやらしい人ね!」(某ミュージシャンの奥さん)
「飛行機で隣の座席に座っているテロリストかもしれない人」(別の奥さん)
「歩く抽象」(N氏)
「猫」(中村としまる)
「悪魔くん」(飯田克明)
「深遠かただの茶番か、どっちもありえる」(あるCDレヴュー)
「0点」(音楽雑誌におけるあるCDの評価)
「ホームレスの方ですか?大変でしょう今の季節は?」(交番のお巡り)
「ここで何してるんですか?待ち合わせですか?」「いえ、ただ立ってるだけです」(別の交番の前での対話)
「君の歩き方には目的がない」(さらに別のお巡りの尋問)
「こういう経験は初めてですか?」「いいえ、5分前にもあそこの交差点で」(職務質問)
「お兄さんみたいなモダンな人はじめて!」(ある立ち飲み屋のママ)
「少しはお客さんのことを考えて下さい」(コンサートの企画者)
「ブレッソンの映画みたいな音楽」(お客さん)
「あなたの音楽を聞いて、私はパンクをやめた」(アメリカからのファンレター)
「雨漏りのする監獄にいるみたいだった」(共演した即興演奏家の苦言)
「いや〜よかったです!と言いたいところですが、さっぱり分かりませんでした」(お客さんによるコンサートの感想)
「天狗と狐」(宇波拓とのデュオのバンド名)
「ロウアー・ケース・インプロの放蕩息子」(THE WIREによるライブの宣伝文句)
「数学のエッセイで、音楽ではない」(principia sugimaticaにたいするイチャモン)
「杉本拓の音楽は、物理学でいうところの物理モデルに類似している。」(鈴木學)
「これはケージの沈黙ではない。ウィトゲンシュタインの沈黙だ」(webで見つけたprincipia sugimaticaのレヴュー)
「all you need is ゲス番長」(コア・オブ・ベルズ)
「エロ天狗」(lo wie)
「低空飛行」(これまでの人生を振り返り)